「今が一番いい時期」は自分で決めていい
先日、保育園でおゆうぎ会がありました。
小さいさんたちの発表を見ながら、しみじみと、ああ、もうすぐ
「幼児の母」である自分は終わるのだなぁ、って感じました。
一生懸命に歌って踊る子もかわいいし、たどたどしく動く子も
かわいいし、舞台の上で固まって動けない赤ちゃんもかわいかった。
責任がないから、ただただかわいいと楽しめました。
もう、勝手にダダ泣きしてました。
きっと自分の子供がステージ上でぴくりとも動かなかったら、
居てもたってもいられない気持ちになったでしょう。
でもかわいい。人の子は、何もできなくてもかわいい。
それを証拠に、我が子である年長ちび弟の発表の時は、本人の緊張が
伝わってきて、楽しむというより、がんばれがんばれと真剣に
念を送り応援。涙を流すどころではありませんでした。
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このところ、ちび弟は毎日のように、ほいくえんいきたくない、とか
おゆうぎかいがヤダ、とかぶつぶつ言っていて、おゆうぎ会の
当日朝も、着替えながらぶつぶつごろごろしていました。
ほぼ同時期に、小二のちび兄も6年生を送る会での発表があり、
なんだか行きたくない、とか言って登校をしぶったりしていました。
そうかー、いやだよねー、わかるわかると言いながら、そのまま
送り出してしまいましたけど。
プレッシャーを感じ、緊張しながらでもがんばる力。
そういう力って、練習で積み重ねていかないと身に着かないんですよね。
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保育園のちびっこ達を見ていて思ったのは、はたから見ていて、
私にとって一番かわいく思えるのは、自分で動けて、なんとなく
おしゃべりできて、しかも歩く姿がぽてぽてとたどたどしい
二・三歳児くらいなのかもなぁ、ってことです。
自分で毎日相手してると、すんごくしんどい時期なんですけどね。
ギャーギャー泣いて暴れて手に負えないちびっこギャング!
赤ちゃんは、二人の子供を産んだ今でも、やっぱりちょっと怖い。
純粋に、ふにゃふにゃほわほわした新生児の愛らしさが好きな人も
多いとは思うんですが、あの、自分で動けず、しかも意志の強い
まっすぐな目を見ていると、やはりエイリアンっぽいと思ってしまうのです。
しかも、強そうなのに放っておくと簡単に死んじゃう弱さも怖い。
自分で何か食べられるくらいに大きくなると、平気なんだけどな。
ちび兄をベビーカーで連れて歩いていたころ、通りすがりの
見知らぬおばあちゃんに「今が一番いい時期よね~」と
話しかけられることがちょくちょくあって、こんなに育児しんどくて、
自分の子供が可愛いと思えないのに、これが一番いい時期なの?!
と、絶望したりしていたものなのですけどね。
でも、責任なく横で見ていて一番かわいいのは、母親にとって
一番世話に手がかかり、べったりで大変な時期なのかもしれないなぁ、
って改めて思ったりしたのでした。
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私自身は、子供たちが自分の意志で動けて、言葉で自分の気持ちを
伝えられるようになって、一人で少しお留守番もできるようになって、
自分の気持ちに余裕ができたころ、ようやく、子供がいるのも
嬉しいものだな、って思えるようになりました。
ほどほどに子供たちと距離が取れるようになった今が、私にとって
一番いい時期なのかもしれないな、って、思っていたりするんです。
そしてこれからも、いい時期は続いていくのです。きっとね。
◆踏切で電車を眺める
◆「母性」―― それは、子を育てながら育むもの~MAMApicks
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